斎藤一人さん 自然治癒力の哲学 東洋医学のすすめ

 病氣の原理原則において「血液」を如何に綺麗にするか?これに全てがかかっています。人の身体は毛細血管から太い血管まで血液がより良く循環していることが常に健康を保っていられることなんです。


では「身体」だけが健康であれば良いのか?そこにはまた心の影響「精神」も関わってきます。怒れば血圧は上がるし、不安も血圧の上昇を高めます。高血圧が良くないと言われているのは血管に多少なりともダメージを与えるからです。


だからと言って低血圧が良いとは言えません。低血圧程危険な状態はありません。


ですから常に血流の流れ、普段から自分の血圧を知ることは大切なことです。


さてこの血液、心臓がポンプの役割を果たし私達の頭からつま先まで運んでくれている訳ですが、心臓に負担をかけずに生活していくのが大切なことです。ご存知のこと心臓は意識して動かすことは出来ない器官です。


コンピューターでいうところの脳がCPUならば、心臓はバッテリーというところですね。走る電流は血液といったところでしょう。電流の流れが安定していてバッテリーに負荷をかけない。これがスマートフォンでも大事です。無理な充電をしたりバッテリーに過充電をかけて負担をかける使用は寿命を縮めますね。


電流の流れは血液の流れと同じように大切なことです。


人間の身体はもっと複雑に出来ています。電力で補うスマホやパソコンと違い、私達のエネルギーのほとんどは食事で摂ることになります。


漢方では大きく大別して「上薬」と「下薬」があり、上薬とは普段の食品になります。下薬とは薬になります。


食品は毎日摂っても大丈夫、健康の為に毎日野菜を摂ったりだとか、栄養を考えて食べると思います。


薬は毒を持って毒を制するとありますから、あまり必要でなければ飲み続けない方がいいんです。


ただ食品も肉や野菜、果物といってバランスよく食べることが重要で、食品も暴飲暴食をしてしまうと血液が汚れていきます。癌という漢字は疒(やまいだれ)に品物を山ほどと書いて「癌」と書きます。


血液と腸の関係性


昔の人は繊維の多いものを食べていたので、腸のバランスが非常に良かったんです。いわゆる腸内細菌がたくさんいてバランスがとても良く取れてたんです。


腸内に悪玉菌がいると腸の中の環境が悪くなるんで、腸の中に腐敗菌がいっぱい溜まります。悪循環に陥ると元の腐った便が混じり、血液の中に取り込んでしまいます。


基本的に動物性タンパク質を摂ると腸の中で腐敗しやすいんです。しかし肉が身体に悪いか?と言えばそうじゃないです。確かに肉は栄養価が高い。まずは腸の中を綺麗にしないと良いものを摂っても吸収の段階で悪くなります。それが良いものを摂って腸内の菌のバランスが良くなっていれば、非常に良い吸収の仕方をするんです。まあ野菜だけ食べていれば健康になるかといえばそれも一概に言えませんからね。


しかし日本人の腸の長さを見ても肉をこんなに食べる文化ではなかったことが明らかです。日本人は何千年何万年と長い歴史上において、肉を食べるということは無かったことです。それは昔から日本人は野菜や穀物を食べていたことにあります。


日本人の腸には消化吸収に時間がかかります、だから腸の長さは約7m、一方外人は約3mちょっとしかないから胴は外人は短くて足は長いですね。日本人は逆に胴が長くて足が短い。


そうすると問題が起きてきます。日本人が肉を食べて腸の中をゆっくりとゆっくりと進むということは、その分時間がかかり腸内で腐敗菌が溜まってくる。そして腸内が腐りやすくなってくる。


だから日本人は腸内細菌(ビフィズス菌など)を沢山溜めておく必要があります。常に腸内細菌善玉菌を腸内に増やしておくことで、腐敗菌はでてきません。


腐敗菌が溜まると便秘になりその毒素は腸の血管へ入り込んでしまい、結果的に血が濁ることになります。

血が濁り全身を駆け巡ると様々な臓器に影響が出始めます。それを綺麗にしようと頑張るのが肝臓になります。


肝臓から腎臓へ


ヨーグルトが飲めない、食べられない人にはよくお酢(黒酢など)を飲むと、身体の血が綺麗になるから良いですよと言われてます。お酢は酸です。牛乳に乳酸菌を入れると酸っぱい酸ができます、これがビフィズス菌。


酸っぱいものを摂ると腐敗菌は死滅してしまうのです。しかしビフィズス菌は腸に到達するまでに、だいたいが胃で死滅してしまいます(腸まで届く乳酸菌とかありますが、実際ほとんど胃酸でやられて十二指腸あたりでだいたいが激減します)。


お酢は?しかしこのお酢も飲みすぎると胃を壊してしまいます。だからこれらは食事と共に一緒に摂るしかありません。空腹時に酸を入れては逆効果になります。意味がありません。


そうして身体の中に一定数24時間、お酢(ビフィズス菌)を入れていると血はどんどん綺麗になっていきます。すると身体の中の全ての循環がうまくいっていきます。


それが逆になると血が濁る。血が濁ると綺麗にしようしようと肝臓が一生懸命頑張る、そして肝臓が疲れていると血が濁った状態でそれは腎臓におりてきます。


そうすると腎臓が疲れてきます。腎臓が疲れると次はどうなるか?おしっこ(尿)が体の良いものを残し悪いものを出さなきゃいけないと、逆になってきて体に大切なタンパクを出してしまう。


タンパクを出すということは逆に尿酸とか体から出さなきゃいけないものを体の中に溜め込んでしまう。まさに悪循環でどんどん体の状態が悪くなっていきます。



肝心要=肝腎腰


人間の顔色、肌の色見ただけで大体その人の体の調子がわかります。


まず肝を患うと顔色が青くなる。よくおでこに青すじを立てて怒る人、すぐカッ!となる人、愚にもつかないことを心配している人、これも肝を患う。だから常に不安でイライラしていて薬やお酒を飲んでいる人肝臓が悪い。


次、腎を患うと顔色が黒くなってきて、物事をやたら恐がってくる。そしてこの肝と腎を患うと、青と黒が混ざりあってドス黒くなっていく。


では肺を患うとどうなるか?顔色は白くなる。よく恋焦がれたり、ものを思い詰めると恋してやつれてしまい白くなってしまう。


心臓が悪くなると顔色は赤くなる。


肝腎要、まずこの2つが重要です。肝臓というのは腸に繋がる、そして皮膚に繋がります。肝臓が悪くなったら皮膚にポツポツと吹き出物が現れます。それは腸が汚いから肝臓がどっからか毒を出したいとそういうサインを出すんです。


腎臓は血液が濁る。腎臓は骨にも直結していてカルシウムが足りなくなると骨からどんどん出ていって骨粗鬆症になります。そうすると骨が弱くなる。


内臓の肝心要が体の要であり、要とは腰を指しています。人間、腰をやられると立ち上がれませんね。歩くことさえ出来ない。だから肝と腎はとても大切なんです。



自然治癒力を信じ体のバランスをとる


漢方でいうと身体のバランスというのは、人間は食べ物で出来ているという考え方なんです。食べ物で出来ているところを薬で治すというと矛盾が起きてしまうのです。だから基本的に病気は食べ物で治していかなければならないんです。


人間の自然な免疫反応として、元気だから出す回復反応というものがあります。「熱」「下痢」「吐き気」これは症状が出る度に良くなっていることが多く、時にこれを悪くなっているんじゃないか?と思う人がいます。具合が悪くなっている、そして病院へ行く。病院へ行くと薬が処方される。そして良くならない。


こういった反応は体の中で革命が起きてるんだってことですね。血圧が高くなってるな、という時は血管の中を掃除してくれているんです。それを降圧剤で下げるというのは宜しくないんです。


内臓は各器官と繋がっていて、例えば心臓は小腸、肺は大腸、腎臓は膀胱、肝臓は胆嚢、膵臓は胃。


この中で肝臓が悪い人は目に影響が出てくる。腎臓は耳が悪くなったりする。膵臓は膝で水のバランスが悪くなると膝に水が溜まったりしてくるんです。そしたら糖尿になったりして膵臓機能が働かなくなる。


このように具合が悪くなると体がなんとかしようとかばってくるんです。血液検査をしても数値には何も出なくて、それがやがて慢性化して重なってくるとすごく不調になる。


また身体は元気なのに血液検査で数値が出ちゃう。これが西洋医学というものなんです。原因不明で病院で調べても体のどこが悪いのかわからない。基本的に漢方(東洋医学)には病名はないんです。


人間すべては身体のバランスが命なんです。だからバランスをとろうよって斎藤一人さんのお話でした。

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